翻訳者のほとんどは在宅で仕事をしています。会社に属さない働き方であることからフリーランス翻訳者と言われることも多くなってきました。
在宅で仕事ができる!と聞くと、
『家で仕事ができるって最高じゃん!』
『在宅で翻訳の仕事とか、憧れる!』
と思う人も多いはず。
たしかに、毎朝満員電車に揺られることもなく、渋滞に巻き込まれることもなく、上司の顔色をうかがうこともなく、自分のペースで働けるというスタイルは魅力的ですよね。
でも…です。実際にやってみると、良いところばかりではなく「在宅ならではのデメリット」も存在します。「在宅ワークにデメリットがあるの?」と思うかもしれませんが、ちゃんとあります。
そこでこの記事では、在宅で仕事をする翻訳者のメリット・デメリットを包み隠さず、本音でお伝えしていこうと思いました。
翻訳者を目指している方や、英語を使った在宅の仕事に興味がある方の参考になれば嬉しいです。
そもそも翻訳者ってどんな働き方?
翻訳者は基本、在宅で仕事を行います。
翻訳会社に就職したり、翻訳の部署があるような企業に就職したりしない限り在宅で働く人がほとんどです。
在宅なので、その働き方は「自宅にいながらパソコン1台で翻訳の仕事をするスタイル」です。一つの企業に所属せずに個人で案件を受けるため「フリーランス翻訳者」と呼ばれたりもします。
納期に間に合えば、働く時間も場所も自由。人によっては、早朝に仕事してお昼までに終わらせて午後はのんびり、という働き方も可能です。この点を見ると翻訳者はすごく自由度の高い職業だと思います。
翻訳する案件は多岐にわたります。
- マニュアルや技術資料を扱う【実務翻訳】
- 書籍などを扱う【出版翻訳】
- 映画やドラマの字幕・吹き替えを扱う【映像翻訳】
などがありますが、この中で安定しているのは他記事でも紹介している「実務翻訳」です。
ではまずは翻訳者として在宅で働くメリットから見ていきましょう!
【メリット①】とにかく自由!スケジュールも場所も自分次第
翻訳者の最大の魅力は、その「自由度の高さ」です。
- 朝はゆっくり起きて、好きな時間に働ける
- 通勤ゼロ、部屋着のまま仕事できる
- カフェや旅行先でも、ネットとPCがあれば働ける
- 子どもの送り迎えや家事の合間に作業できる
などなど。とにかく“自分のリズム”で働けるのが最大のメリットです。
たとえば、小さなお子さんがいるママ翻訳者の中には「早朝と深夜だけ作業して、昼間は家事・育児に集中」という方もいらっしゃいますし、会社の副業として帰宅後に翻訳に取り組む方も多いです。
生活スタイルに合わせて柔軟に働けるのは、翻訳者ならではのメリットですね。
【メリット②】人間関係のストレスがほぼゼロ
これは意外と大きいと感じる人が多いんじゃないでしょうか。
翻訳者の仕事は基本的に“ひとり作業”です。翻訳会社とのやりとりはメールがほとんど。電話も使われますがZoom会議があるケースはかなり稀です。
- 職場の人間関係に疲れた…
- 上司の機嫌に振り回されるのがストレス…
- 自分のペースで集中したい…
こんな人にとっては、翻訳者という仕事はすごくメリットを感じてしまうかもしれません。
実は仕事を長く続ける上で「余計なストレスがない」ということはとても大切な要素なんですよね。
【メリット③】スキルがあれば年齢も学歴も関係なし!
翻訳業界は、実力主義の世界です。
学歴や年齢、過去の職歴は基本的に関係ありません。むしろ「今からでも目指せる仕事」として、40代・50代からのキャリアチェンジにも人気があります。
実際に、翻訳カレッジでは50代・60代から翻訳を学び始めて、実務案件を受けられるようになった方も大勢います。
必要なのは「学ぶ意欲」と「継続力」、そして「しっかりとしたスキル」です。
では次にデメリットの方を見ていきましょう。在宅と聞くといいことばかりのように感じますが、実際はちゃんとデメリットがあります。
【デメリット①】孤独感がすごい…誰とも話さない日も
自由の裏には「孤独」がつきもの。
翻訳者は基本的に誰とも会わず、パソコンとにらめっこする日々を送ります。そのため…
- 一日中、一言も発さなかった…
- 疑問を相談する相手がいない…
- モチベーションが下がっても誰も励ましてくれない
これが「当たり前」になります。
特に未経験からスタートした人ほど、「合ってるのかな?」「この訳で大丈夫かな?」と不安になりがち。最初は「自由って最高!」と感じていても、数ヶ月すると「誰かと話したい…」と寂しくなるパターンも少なくありません。
また、人間は誰かに承認(褒められる)ことでモチベーションが高まる生き物ですから、どんなに難しい案件をクリアしても誰も褒めてくれないことや、お互いを認め合うようなシーンがほとんどないことを辛いと感じる人は徐々に疲れを感じるようになるかもしれません。
【デメリット②】自己管理ができないと厳しい
翻訳者には“上司”がいません。
なので、朝寝坊しても誰にも怒られませんし、仕事中にYouTubeを見ていても注意されません。これはメリットと言えそうですが、何も言われないからやりたい放題でいいという話でもありません。
その分、自分でスケジュールを立てて、オンとオフをしっかり管理する力が求められます。
- 納期に間に合うよう逆算してスケジュールを組む
- 自分を律して集中する時間を作る
- 急な予定変更にも冷静に対応する
これができないと、たとえ高い翻訳スキルがあっても取引先からの信頼を失ってしまいます。
自由には責任が伴います。このバランスが取れないと、在宅翻訳の継続は難しくなっていくでしょう。
【デメリット③】収入が安定しにくい
これは「在宅だから」という話ではありませんが、翻訳者は基本的に「出来高制」です。
作業量(翻訳するワード数)× 単価 = 報酬
なので、案件が多い月は収入も多くなりますが、少ない月はそのままダウン…。また、最初のうちは単価も低めなため、「努力のわりに収入が少ない」と感じる人も多いです。
ここを乗り越えるためには、
- 少しずつ実績を積み上げる
- 専門分野を確立して単価を上げる
- 複数の翻訳会社と継続的に関係を築く
などの工夫が必要です。
ですので「最初は貯金で支えつつ、半年〜1年で軌道に乗せる」や「まずは副業としてスタートさせる」くらいの気持ちをもって取り組む方が、余裕が持てるかもしれません。
【デメリット④】体調不良=収入ゼロの可能性も…
これはフリーランス全般に言えることですが、翻訳者も例外ではありません。
会社員のように「有給休暇」や「傷病手当金」があるわけではないため、
- 風邪をひいて寝込んだ
- 子供の病気で時間が取れない
- メンタル的にしんどくなった
などで作業できないと、その分の収入は発生しません。
そのため、「体調管理」はもちろんのこと「万が一に備えた貯金」も大切になってきます。制度的な保証がない分、自分自身の備えをしておく必要がありますね。
そういう意味で翻訳者とは淡々と“自分のペース”を保つことが得意な人にすごく向いている職業だと言えそうです。
まとめ|在宅翻訳は、自由で孤独。でも、やりがいは十分!
ここまで、在宅翻訳のメリットとデメリットをお伝えしてきました。
もう一度、整理してみましょう。
○メリット
- スケジュールも場所も自由
- 人間関係のストレスが少ない
- 年齢や学歴より“実力や経験”が評価される
○デメリット
- 一人作業で孤独になりがち
- 自己管理能力が求められる
- 収入が不安定になる可能性がある
- 体調不良時の保障がない
翻訳者は、ラクな仕事ではありません。でも「自由に働きたい」「スキルを活かして長く仕事をしたい」という方には、これ以上ない魅力もある働き方です。
現代では、リモートワークや副業の選択肢が増えてきました。その中でも「翻訳」は、地道にスキルを磨けば確実に力になる職業です。
今回のメリットデメリットを見て「それでもメリットが上回る!」と感じる方にとっては翻訳者という職業は間違いなく向いていると思います!